口出ししすぎる親にならないようにするための、子どもとの向き合い方とは?
子どもの問題と親の問題を分けて考えよう
子育てをしていると、起床、着替え、勉強、片付け、将来の夢、就寝時間など、いろんな問題が出てきます。今回は、このような問題が出てきたときに、親としてどのように対応していくべきなのか、一緒に考えていきたいと思います。
それは子どもの問題か?親の問題か?
先ほど並べた問題は、誰の問題なのでしょうか?
昔はみんなお母さんの責任と思われていました。「あいさつができない、朝忘れものが多い、片付けができない・・・親がちゃんと育てていないから。」と言われてきたことばかりです。
しかし、母親がいつも口を出していると、子どもはやる気のある子に育つでしょうか?やる気のない依存心の強い子に育ってしまうでしょう。中には、反抗的になる子もいます。
「やる気がない。」「親の顔色を見る。」「反抗的。」と感じたら、親が子どもの問題に、口を出し過ぎていないか考えてみましょう。
そのような状況で、子どもの問題を親の問題と思っているお母様は、子どもから目が離せず、とても忙しい思いをされていると思います。
子育てのゴールは、子どもの「自律であり自立」
もし、お母様が病気になったら、子どもはどうなってしまうのでしょう?
今まで自分で問題を解決する経験がなかったお子さんは、自立するために苦労するでしょう。子育てのゴールは「自律であり自立」です。
そのゴールに向かうには、まずは子どもの問題と親の問題はわけて考える基本を、しっかりと押さえることが大切です。
子どもの中に必要な力があると信じる
子どもの問題は子どもの問題、親の問題は親の問題と分けて考えることを学びましたが、私たちは子どものすることに一切口を出さなくてもいいか、というとそうでもありません。
例えば、宿題。宿題は子どもの問題です。子どもが自分の問題で困っているときに、お母様に二つの対応パターンをご紹介します。
1.子どもの問題とはねつけるお母様の場合。
子ども「お母さん、教えて」
お母さん「それは、あなたの宿題でしょ。学校で習ったことはわかるでしょ。早くやらないとテレビは見せないよ。」
2.子どもの問題を解決してしまうお母様の場合。
子ども「お母さん、教えて」
お母さん「まず、教科書を読みましょうね。そして、例題を解いてみようね。それから、問題を解いたら○付けをしますからね。」
上記の対応は、どちらも望ましくありません。
1の対応では、お母様の助けを借りて、自分で問題を解決しようと努力する子どもを突き放してしまっています。
逆に2の対応では、お母様が手取り足取りですべてを解決しようとしているため、子どもが自分で解決することができなくなってしまいます。
それでは、子どもが手助けを求めているときには、どのように対応すればよいのでしょうか。
しっかりと話を聴き、一緒に考える
子どもが自分の問題をお母さまに頼んできたときは、はねつけるわけでもなく全部解決するわけでもなく、一度話を聴いてあげてください。
そうすることで、子どもの自律=自立を助けてあげることができます。忙しいときは、100%引き受けなくても、半分引き受けることもできるはずですね。
子どもの問題を子どもが頼んできたときは、ぜひ相談して決めてあげてください。
子どもが「ねえねえ、お母さん、この答え教えて」と頼んできたときは、子どもが手助けを求めているときなので、子どもとお母様の2人の問題として考えてみましょう。
以下のような対応パターンを用意しておくと良いでしょう。
パターンA「はい、いいよ」と笑顔で引き受ける。
パターンB「お母さんと一つだけやってみて、あとは自分でやってみてくれる?」と、聞く。
パターンC「今日は、疲れているから無理だけど、あすの朝は大丈夫よ。」と伝える。
子どもの問題を子どもが頼んできたときは相談して決めることが大事なのです。
子どもの問題は、子どもが自分で解決することが基本ですが、助けを必要とする問題があるでしょう。
そんなときは、2人の問題として一緒に相談しながら解決をしていきましょう。
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