怒り方と叱り方の違い・正しい子どもの叱り方とは?
「怒る」と「叱る」は違うこと
子どもが思い通りにならないとき、親の心には「怒り」の感情がわいてきます。
「怒り」の感情は、誰にでもあるものですから悪いことではありません。ただ、その感情をそのままお子さんにぶつけてしまうと、「怒る」ことになります。
今回は「怒る」と「叱る」の違いと、区別の仕方を学んでいきましょう。
レッスン1.
「怒る」は、自分の感情。
「叱る」は、自分の行動
「怒り」をぶつけられたお子さんはどうなるでしょうか?
自分の気持ちを外に出せる子は反抗し、反抗できない子は、内に向け委縮したりします。
また、怒りをぶつけたお母さまも感情にのみこまれ、一日中イライラし、ついまた怒ってしまうという悪循環なのです。
「叱る」は、相手を思いやっての自分の行動です。
子どもは、社会の知らないルールがたくさんあります。ですから、人に迷惑をかけたときや危険なとき、冷静に行動し叱るのです。
レッスン2.
「怒る」は、あなたメッセージ。
「叱る」は、わたしメッセージ
怒る時は「あなたが○○だから・・・」と、あなたが主語のあなたメッセージになります。
このようなあなたメッセージは、相手への否定になりますので自尊感情を傷つけてしまうことがあります。
ですから、叱る時は、冷静に第一感情で、「わたしメッセージ」で叱ってくださるといいでしょう。
道路に飛び出そうとしたら、「危ない!」と、叱った後に「おかあさんは、○○ちゃんが車にはねられるのではないかと心配したよ。」と、“わたしは”を主語にして、自分の感情を、子どもの目線に下がり冷静に叱るのです。
そうすると、お子さんに「お母さんは僕のこと心配している。」という気持ちが伝わり行動が変わるきっかけになるのです。
レッスン3.
「怒る」をがまんすると噴火してしまう
怒りの気持ちを我慢してふたをすると、いつか噴火してしまいます。
怒りレベルはどのようにして上がっていくのでしょう。“0~+5段階”にわけてみてみましょう。
はじめは、優しく「やめようね。」(怒りレベル0)と言っているのですが、徐々に「やめなさいと言っているでしょ!」(怒りレベル+3)と、お母様の言い方もだんだんきつくなり、そして最後には「何回言ったらわかるの?!」(怒レベル+5)と、爆発してしまうのです。
それならば、噴火する前に、怒りレベルが低いうちからきちんと叱るのです。
「止まって!狭いところで走ると、ぶつかって怪我をすることがあるの。小さい子に大けがをさせてしまうこともあるから本当に危ないの。」と、しっかりと叱るのです。
レッスン4.
プラスのイメージで叱る
「あなたが何度言っても分からない」と、叱られて育った子どもの自分への自己イメージを考えてみましょう。
それは、「ぼくは、何度言ってもわからない子」となってしまうのです。
あまり心配なさらず、「この子は、無限の可能性を持った素晴らしい子」と、信じてください。
そうすると、うまくいかない時は「きょうは、たまたまできなかったのね。」「いつかできるようになるよ!」と、言葉が変わってきます。
いかがでしょうか?
怒りに任せて怒ることは子どもにとってもお母さまにとっても辛いことです。
正しい叱り方を身につけていきたいですね。
2018/8/20
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