昨年から、お茶のお稽古を始めました。
何かを詳細に習ってから始めるのではなく、まず型から丁寧に先生に教わります。
何度も何度も繰り返して、その都度何かに気づいたり、無心になったりしながら、とても気持ちが良い時間です。
また最近、世阿弥についての本を読んでいます。
私は能には詳しくないのですが、型として完成させることや、熟練したベテランの方が老いてからまた初心者がやる能を舞うと、初心者には絶対に出せない得も言われぬ味が出るということを世阿弥が伝えていたそうです。
こうした、型。
日本人は理屈よりも、型から入る方が自然なのかもしれないと、最近感じるようになりました。
形だけなんて足りないんじゃないか、と思っていた時期もあったのですが、その「型になるまで」というのは究極のプロセスであり、その結果としての「型」というのは技術や芸術等の粋である。
それを現在学ばせていただけるのは本当に感謝しかありません。
そしてキャリアコンサルティングにも型があるのではないか、と私は思うようになりました。
芸術のように、わかりやすく目に見える所作があるわけではありません。
ですが、「心の型」があるように思えます。
自分自身がどんな状況・状態であれ、相手の話を聴くことができ、相手にとって最善の選択が何か一緒に考え、行動変容までサポートしていく。
これは試験に合格したから突然できるのではなく、特別な勉強ばかりがあるのではなく、
日々の意識の持ち方・気づき・そこからの学び、その一見地味な繰り返しで自分自身を精進させていく連続でできているように感じます。
お茶のお稽古ではよく「力を抜いて」と先生から教わります。
私のクセです。ちなみに、今年はこれが私のテーマでもあります。(^^;)
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